ガバナンスGOVERNANCE

基本的な考え方

ノーリツ鋼機グループは、リスクを事業計画の進捗を阻む可能性のあるものと捉え、経営と事業に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因につき、それぞれのリスクの発生可能性と当社に対する影響度を評価したうえで、重要リスクを特定しています。特定した重要リスクについて、リスク発生要因の分析と発生防止の取り組みを推進する一方、回避できないリスクに関しては個別に検討を行い、的確な管理と影響の低減を図っています。

体制

ノーリツ鋼機では、代表取締役CEOをリスク管理統括責任者とするリスク管理統括委員会を設置し、全社的な視点で各種リスク・危機に関する事案を総合的に管理しています。また、リスクが発現した場合に速やかな初動対応をとることができるよう、事業継続計画(BCP)を策定するとともに、従業員の危機管理の指針となる各種マニュアルを整備しています。さらに、グループ全体のリスク管理の高度化を図るため、グループ各社にリスク管理委員会を設置してリスク管理に関わる諸事案を審議し、対応策を講じています。

ノーリツ鋼機のリスクマネジメント体制
  • *専門部会はリスクの内容を鑑み、必要に応じて各子会社等にて設置

主なリスク認識と対応

当社グループでは、グループ全体を対象としたリスクアセスメントを毎年、実施しています。リスクアセスメントでは、各グループ会社の事業部門が洗い出した事業リスクと経営課題・事業課題を踏まえ、「発生可能性」及び「影響度」に応じて評価・マッピングし、対応策と年間計画を策定します。その結果を、各社のリスク管理委員会が協議し、最終的にはノーリツ鋼機リスク管理統括委員会に報告され、年間を通じてモニタリングされています。

また、2024年度は、国内において8月に発生した南海トラフ地震臨時情報の発報に伴い、グループ全体でBCP対応や発生時の被害状況の予想の見直しを行いました。

リスクアセスメントの際に考慮する「発生可能性」及び「影響度」は、以下の分類に基づいています。

①発生可能性

レベル 想定発生頻度 備考

5 月に複数回 日常的に発生する可能性も含む
4 1年に複数回 四半期・半期で発生する可能性あり
3 1年に1回程度 発生したとしても年1回程度
2 数年に1回程度 稀に発生
1 10年に1回程度 発生可能性はあるが、ごく稀

②影響度(影響:会社の事業(業績)、業務遂行の継続性にある影響等をいう。)

レベル 定義 経営(業績)への影響
(損失・被害額、費用)
業務への影響期間
(復旧までの期間)
人的資源
(人命・リソース)
影響範囲
(信用失墜・被害範囲)

5 甚大な影響 20億円以上 2年以上複数年 死亡者発生 社会(世論)全般
4 大きな影響 10億以上~20億未満 1年以上~2年未満 複数重傷者 ステークホルダー全般
3 軽い影響 5億以上~10億未満 数か月~1年未満 入院が必要 一部限定
ステークホルダー
2 軽微な影響 10百万以上~5億未満 1週間~1か月以内 医師の手当が必要 グループ内
1 限定的な影響 10百万未満 1週間未満 応急処置で対応可 社内
  1. 上記影響度の定義等はノーリツ鋼機単体が対象

当社グループの主なリスクの発生可能性とその影響度

リスク分類 想定リスク 発生可能性 影響度
① サプライチェーン
  • 調達・生産遅延、在庫不足、売上減少等
  • レピュテーションの低下
  • 災害(自然災害・火災等)による操業停止等
② カントリーリスク
  • 海外子会社(販売会社)及び海外の販売先、生産委託先等で発生するさまざまなリスクによる業績の悪化(災害・経済情勢等)
③ 為替リスク
  • 為替の変動による財政・経営成績への影響
④ サイバーリスク
  • 情報漏洩、操業停止等による操業継続への影響・レピュテーションリスク等
⑤ 人材関連
  • 採用難・人材の流出・組織の弱体化等

その他リスクを含む詳細については、当社有価証券報告書(第70期)の「事業等のリスク」をご参照ください。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7744/yuho_pdf/S100VIFV/00.pdf